流れるもの

流れるものを伝えるものは、もはや小さく
流れぬものを伝えるものが気付けば大きくなっている



流れぬものを流さずにいたかったのに、
気付けは、流すだけでよいものが流れぬものとなり



いつか、流すだけでよいものなどなくなるのだろうか
そうではないはずなのに、あまりにも逃げ出したくて
そんなふうに想いこんでみることもある



流れることしかできないものをつくることの難しさを
どうしたらよいのだろう



血は流れなければならない
涙も流れなければならない



1年前に流された血の意味は、なぜかもう忘れてしまった
忘れてしまったものは、もう作られない