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Bewaad institute@kasumigaseki「通貨発行益(シニョリッジ)をめぐる勘違い」の勘違い より

(引用者注:Northwestern UniversityのMark Witte先生の講義資料)
緊急事態(ほとんどは戦時)に政府が資金調達するような場合、アメリカ政府は活動を継続するためシニョレッジを使うでしょう。南北戦争時がその典型例で、Hugh RockoffがJournal of Political Economy誌の1990年8月号で発表した"The Wizard of Oz as a Monetary Allegory"において描写しています。

上記のような「政府による恣意的なシニョレッジ」は、経済的な状況(経済の拡大状況など)とは関係なく、市場のお金の量を勝手に増やしてしまうということを意味している。



そういうことをしたらどうなるのか?



お金の量の増大⇒(量が増えた分、お金1単位あたりの価値は下がる方向に進む)⇒インフレ⇒(一度進むと急には止まれない)⇒過度のインフレ⇒(進みすぎた分バックする)⇒調整デフレ










できればこんなことは起きてほしくないと思う。



なぜなら、私を含め、ふつうの人たち(微妙なラベリングであるが)は、ふつうでない人たちのようには動けず、彼らと比較して相対的に損をするからだ。(ここでいう、ふつうの人たちというのは、マーケットをコントロールできる立場になく、その上、マーケットの動きに対して柔軟に動けない制約(法律)が課されている立場にある人たち、つまりは、ごく一般的な人たちのことである。)



ただ、だからといってそこで悲観的にばかりなっても仕方ないわけで、もしそんな状況が起こってしまったのなら、ふつうの人はふつうの人なりに賢く立ち回るしかないのだろう。この手のことに関しては、私自身は、秘伝のタレ、みたいなテンプレを持っていないというのが、まぁ、ちょっとつらいけど、それもまた仕方ない。