カトリーナに思う



私は本当に恵まれた環境で今日まで生きてきたと思う。多くの人たちに支えられて、そして、多くの音楽にも支えられて。


多くの音楽の中でも、特につらくてどうしようもないときに支えてくれていたのは、トミー・フラナガンの『マイルストーンズ(今はThe Trioという名前で売られています)』というアルバムに収められている『It Don't Mean a Thing』という曲(そのタイトルは、言うまでもなく、このブログの名前でもある)。その作品は、トミー・フラナガンロン・カータートニー・ウィリアムスという3人の黒人が生み出す「揺らぐことのない明るさ」によって満たされている。私自身は、彼らの負っていた苦労を共有したこともなければ理解したこともないけれど、その苦労を乗り越えてたどり着いたであろう明るさは、私の心を確実に明るくしてくれていた。





今、その音楽(ジャズ)の生まれ故郷であるニューオーリンズで、深刻な状態が続いている。犠牲者の方々のご冥福と一日も早い復興を心からお祈りすると共に、今まで私を支えてくれた感謝の気持ちをここに記しておきたいと思う。





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とてつもなく大きな天災が続く昨今ではあるけれど、一般人は、天災のための保険には、保険料があまりにも高すぎて入れない。ぼんやりとではあるが、Donationというのは、そういう部分を補完する、地球人のための新しいかたちの保険なのではないか、と考えることがある。予測が難しく、しかも長期的に考慮しなければならないリスクを、お金や法的な契約だけでカバーするのは大変なことであろう。感謝や信頼は、お金や法的な契約の代わりにならないだろうか?(性善説に偏りすぎ?)